宝塚宙組のミステリアス・ロマン『RED STONE ~悠遠なる叫び~』を観劇しました。ひとことで言えば、“壮大な運命に翻弄される魂たちの物語”。ミステリーとロマンス、宿命と再生をテーマにした、今までの宝塚作品にはあまりなかったタイプのドラマでした。
特に印象に残ったのは、過去と現在が交錯する演出の巧みさ。舞台上で時間軸がスムーズに切り替わり、観る側もまるで自分が時空の旅をしているかのような感覚に。主人公が“赤い石”に導かれて自分の過去の因縁と向き合う場面では、照明と音楽が感情を見事に高め、客席が完全に物語の世界に引き込まれていました。
主演の風色日向さんの繊細な表情と熱量のある演技も圧巻。苦悩と希望を行き来する主人公の心の動きがひしひしと伝わり、涙を堪えるのに必死でした。宝塚らしい華やかさとは一線を画した、深みのある舞台で、まさに“観たあとにじんわり残る作品”です。
宝塚ファンはもちろん、舞台にあまり触れたことがない方にも観てほしい一作でした。次の大阪公演も、きっと劇場全体を“悠遠なる叫び”で包み込むことでしょう。

