口コミ: 震える闇と愛の旋律に飲み込まれた、息つく暇もない至福の時間

ミュージカル・ロマン『悪魔城ドラキュラ』 ~月下の覚醒~/ Romantic Revue『愛, Love Revue!』のレビュー・口コミ
5.0
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観劇日
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幕が上がった瞬間、劇場が深い夜と化しました。舞台中央にそびえる城、その冷たい照明に息が止まるようでした。そして、ドラクゥラ伯爵の存在感。同時に、胸の奥がぎゅっと締めつけられたような衝撃を覚えました。圧倒的な孤高と哀しみが瞳から伝わってきて、「これが本物の“ミュージカル・ロマン”か」と鳥肌が立ちました。

親子の絆を描いたベルモンド家の物語には救いがあり、刀と呪縛が種となって揺れ動くその姿に感情が引き裂かれそうでした。ときに心の奥底が震え、ときに胸が張り裂けそうになる――そんな強烈なドラマが一瞬一瞬に詰まっていて、最後まで客席の誰もが呼吸を忘れて見入っていたように思います。

そして後半の『愛, Love Revue!』。タイトルどおり“愛”をテーマに彩られたレビューで、重たくなった感情をまるごと昇華させてくれました。カラフルなドレスに身を包んだ花娘たちがマカロン色に踊り、舞台全体が一気に祝祭空間へ。観客席まで香るように笑顔と幸福が広がり、この公演が「愛」を讃える舞台なんだ、と心から感じました。
この二本立て、どちらも魂を揺さぶられる体験でした。暗闇で刻まれる覚悟と、愛に満ちた祝福のコントラストが胸に深く残り、劇場を出たあとも心はずっと余韻に包まれていました。

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