「まさか本当にデロリアンが飛ぶなんて…!」
観劇中、私は何度も心の中で叫びました。それくらい、この『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、想像をはるかに超えてきました。映画の大ファンとしても、ひとつの舞台作品としても、ここまで完成度が高いとは正直思っていませんでした。
まず、オープニング。あのテーマ曲が鳴り響いた瞬間、背筋がゾクッとしました。そしてステージ上に現れた“動く”デロリアン。あのとき、劇場全体の空気が一瞬で変わったんです。懐かしさとワクワクと衝撃がいっぺんに押し寄せてきて、涙がこぼれました。
マーティ役の俳優さんは、まさに等身大のエネルギー。10代の少年らしい衝動と優しさを全身で体現していて、自然と応援したくなる存在でした。そしてドク! 彼のテンション、勢い、奇抜さの中にある“本物の情熱”に、何度も胸を熱くされました。
演出面も本当に凄い。あの映画で見た名シーンが、目の前で立体的に再現されていくたび、涙と鳥肌が交互に押し寄せました。雷が落ちる時計台の場面は、息をするのも忘れて観入ってしまうほどの迫力。照明と映像と音が完璧に絡み合っていて、「これが今の日本の舞台技術か…!」と、感動を超えて感嘆してしまいました。
でも、この作品が本当にすごいのは、“未来を変えようとする気持ち”のリアリティ。マーティもドクも、自分の人生や愛する人の未来を変えるために必死に奔走している。その姿に、自分も「もっとちゃんと生きたい」「過去も未来も諦めたくない」と強く思いました。
ラスト、あの名台詞「必要なのは道なんかじゃない」――。もう、涙腺崩壊でした。あれほど清々しく、エネルギーに満ちたカーテンコールは久々。終演後、胸が熱くなって、会場を出ても興奮が全く冷めませんでした。

